2019/09/14

ペンD 1962年


(シャッターチャージ不良)

高級タイプのペン

形式:ハーフサイズ判レンズシャッター・カメラ
画面サイズ:24×18mm
レンズ:Fズイコー 3.2cm F1.9 4群6枚ガウスタイプ
ファインダー: 光枠ファインダー、0.5倍
焦点調節:直進ヘリコイド、最短0.8m、1、2、3mにクリックストップ付き
シャッター:コパルX B、1/8~1/500秒
シンクロ:X接点、ソケット・ドイツ型
フィルム巻上げ:リアワィンディング・システム、セルフコッキング、自動巻き止め、 二重露出防止
露出調節:セレン式露出計内蔵、EVナンバー直読式(EV7~17)
対応フィルムISO10~400
大きさ・重さ:108×67×50mm、425g
発売時価格:13,800円(ケース8,00円)

初代ペンが登場した翌年の1960年にはペンS2.8が発売され、さらに1961年にはEEシリーズの初代機種ペンEEが登場。ペン⇒ペンS、ペンEE⇒ペンEESとそれぞれベーシックモデルに上級モデルが揃ったのが1962年の4月。その2ヵ月後の6月に「デラックス」の頭文字を冠した「ペンD」が登場した。
EEシリーズは、それまで取り込めなかった女性ユーザーの獲得に成功。カメラを購入したユーザーの中で女性は僅か1%ほどであったが、EEシリーズの発売後は一気に約33%まで跳ね上がった。それに対してDシリーズは、男性ユーザーをターゲットにし、広告にも男性向けであることをアピール、レンズは大口径F1.9、1/500秒を誇る新型のコパル製シャッター、直読式の内蔵露出計、直進ヘリコイドによる焦点調節といった機能が詰め込まれた。
1966年頃のペンの広告を見ると、「女性に圧倒的人気のEE」や「いたずら坊やにペンS」「おばあちゃん、お母さんにはEM」といったいかにもほのぼのとした家族的な印象のキャッチコピーの入ったファミリー向けカメラといったものが感じられる。しかし、その広告に「パパが独り占めペンD」といったキャッチピーもある。

[掲載文献]
オリンパスの全て P134
往年のオリンパスカメラ図鑑 p138
マニュアルカメラ全集 P158
アサヒカメラ ニューフェース診断室 オリンパスの軌跡 P51
写真工業 2007年6月 Vol.65 №698 P42
20世紀☆カメラ1950~2000 P26
学研「大人の科学」マガジン Vol.25 P43