フィルム:110 (フィルム幅16mm、画面サイズ13×17mm)
レンズ:30mm F5.6 ファインダー:透視式単眼ファインダー
シャッター:フジ電子 1/10~1/400秒
AE方式:受光体CdS 絞り優先、全自動。専用ストロボ装着式。
焦点調節:目測式、上面にある目盛を合わせる(3段階)
巻き上げ:ボディの左下にある巻上げギアによる巻上げ
電源:
大きさ・重さ:125×25×48mm、126g
発売時の価格: 18,000円
同じ年にポケットフジカ200(29mm F11 6700円)、同300(26.5mm F5.6 11,500円)
同 500(25mm F2.8 24,300円)、同600(25mm F2.8 距離計連動 28,800円)合わせて5種類が発売された。
1972年、コダックがポケットインスタマチックというカメラと共に発表し、大ブームになったのが110フィルム(ワンテンフィルム)を使用する超小型カメラである。このフィルムを使用するカメラはポケットカメラとも呼ばれた。
日本では、富士写真フィルム、小西六、ミノルタ、ヤシカ、リコーなどがポケットカメラを発売した。その殆どは長方形の箱型デザインで、固定焦点かゾーンフォーカス、プログラムAEの簡易なカメラだった。
そんな中、1976年発売のミノルタ110ZoomSLRはズームレンズ内臓一眼レフ、1979年発売のペンタックスオート110はレンズ交換可能、ワインダー装着可能な一眼レフが発売された。
しかし、ファミリーユースの主流となっていたカラーネガフィルムの性能では画質に不満があり、またカメラが小さいことからカメラブレしやすい欠点もあり、人気は急速に冷え込んだ。1980年代には主要メーカーは軒並み生産をやめ、雑貨並みの安価なトイカメラとして生き残ることになる。
アグファは2008年、コダック・富士も2009年にフィルムの製造販売を終了した。
[ポケットフジカシリーズ]
1975年 | ポケットフジカ200 固定焦点の初心者向け |
〃 | 300 〃 ストロボ付 |
〃 | 400 ゾーンフォーカスEEカメラ、これがスタンダードモデル |
〃 | 500 ゾーンフォーカス、プログラムEE |
〃 | 600 二重像合致式連動距離計、プログラムEE、セルフタイマー付 |
1976年 | ポケットフジカ350ズーム&350ワイド |
1977年 | 縦型カメラとしたポケットフジカ450フラッシュ ポップアップ式ストロボ内蔵 |
1978年 | ポケットフジカ550オート |
1979年 | 自動巻上げポケットフジカフラッシュAWフラッシュズーム |
1981年 | ケースレスとしたポケットフジカ380フラッシュ |
[掲載文献]
図解・カメラの歴史 P197