2019/10/11

フジカST701 1970年


一眼レフ最後発のフジ写真フィルムのフジカ。
1970年、富士写真フィルム最初の35mm一眼レフ「ST701」を発売。TTL測光方式の一眼レフで、70年発売の一号機ということで名づけられた。当時の一眼レフはまだ小型化の考えがなく、大きなボディが通常であった。そこで、プロ用ではなく、一般のカメラ愛好家を対象としてコンパクトなサイズを狙って開発されたカメラである。
その後1972年、「オリンパスOM-1」が同じくコンパクトを標榜して幅136mmで登場する。他機種が145~155mmもあるなかでコンパクト一眼レフの双璧であった。
M42スクリューマウント、絞込み測光で古めかしいスペックではあるが、、小型なボディであった。また、受光素子に初のSPDを採用して、CdSより応答速度が速く、銀コーティングされたプリズムのファインダーは他機種より明るい視野が得られている。

ファインダー:ペンタプリズム固定式、電流系指針表示
露出機構:シリコンフォトセル受光素子使用のTTL全面平均測光
絞込み測光・定点式連動、マニュアル
マウント:M42スクリューマウント
シャッター:布幕横走りフォーカルプレーン、B、1~1/1000秒
シンクロ:FP、X接点、1/60秒
フィルム巻上げ:レバー式、分割巻上げ不可
電池:H-B型水銀電池2個
寸法・重さ:133×91×47mm、585g(ボディのみ)
発売時価格: 32,000円(50mm F1.4付 54,800円)
(55mm F1.8付 45,800円)

[掲載文献]
季刊クラシックカメラ 国産35mm一眼レフの名機
こだわりのカメラ選び2 P154
入門 金属カメラ・オールガイド P108
国産実用中古カメラ買い方ガイド100 P106
MF一眼レフ名機大鑑 P91
神立尚紀 図解・カメラの歴史 P120