2019/09/09

スーパージレッテ 1955~1960年

(ピント調節不良)

初心者向けに多種類製造された安価な35mm判固定鏡胴式コンパクトカメラがジレッテシリーズである。ジレッテは全てピント合わせが目測式だが、その上級機として連動距離計を内蔵したのがスーパージレッテである。
スーパージレッテは、透視ファインダー式のジレッテに連動距離計を付けたモデル。F2付がシリーズのトップモデル。

レンズ:アポター45mm F3.5 3群3枚構成(フィルター付き)
ファインダー:一眼式連動距離計
フォーカシング:全群直進ヘリコイド
シャッター:シンクロコンパー、B、1~1/500秒、セルフタイマー付
最短撮影距離:1m
大きさ・重さ:125×83×70mm、630g

1949年発売のカラート36で通常のパトローネ入り135フィルムを使用することが出来るようになり、続いてカラートⅣ型、そしてゾリネッテとスーパーゾリネッテが売り出されるが、これらは蛇腹を使用したスプリングカメラタイプであった。
アグファは1953年頃これらと平行してゾリネッテをベースに蛇腹を廃し固定鏡胴としたよりモダンなカメラを出す。それがジレッテであり、以後ジレッテは多種のモデルに発展し1965年頃まで生き延びる。
スーパージレッテは透視ファインダー式のジレッテに連動距離計を取り付けたモデルである。50mm F2(4群6枚構成のガウスタイプ)レンズを付けたスーパージレッテがジレッテシリーズのトップモデルだあった。このレンズはスーパージレッテ、カラート36、カラートⅣの3機種のみに付けられた。1956年のカタログによると同じレンズが付くカラートⅣ型は243DM、スーパージレッテは313DMで高かった。
スーパージレッテにはこの他に3群3枚構成のフポター付きで前玉回転フォーカシングのもの、シャッターがプロンターSVSつきのモデルがあった。

[掲載文献]
世界ヴィンテージ・カメラ大全 P82
写真工業 2006年3月号(Vol64 №683) P42
中古カメラウイルス図鑑 P118
ちょっと触っていいですか P191