2019/10/19

[デジタルカメラ]の流れ

1988年、画像をデジタル方式で記録する初のデジタルカメラ「FUJIX DS-1P」を富士フィルムが発表。1995年(平成7年)カシオから「QV-10」というデジタルカメラが65,000という低価格で発売され、デジタルカメラ普及の口火を切った。そして2002年銀塩カメラとデジタルカメラの生産量が逆転した。
180年以上前にヨーロッパで始まり、世界中で各社がこぞって開発競争を繰り広げた銀塩フィルムを、2009年現在製造し続けている大手フィルムメーカーは、富士フィルムとコダックの2社のみとなった。
デジカメは、フィルムに代わってCCDという半導体素子が映像を記録する。始めは画素数が小さく画質が悪かったが、CCDが進歩して、画素数は急速に増加し、銀塩カメラに遜色ない高画質のデジカメが低価格で市販されるようになった。

1975年イーストマン・コダックの開発担当者スティーブン・サッソンがデジタルカメラを発明。画像サイズは100×100=10000ピクセルであった。
デジタルカメラのルーツは、1981年8月にソニーが発表した「マピカ」に端を発する。
画像をデジタル方式で記録する始めての一般向けカメラは、1988年に富士写真フィルムから発表されたFUJIX DS-1Pで、当時のノートパソコンでも使っていたSRAM-ICカードに画像を記録するものであった。しかし、これは発売されず、市販された世界初のデジタルカメラはDycam社が1990年に発売したDycam Model 1である。
1993年富士写真フィルムから発売されたFUJIX DS-200Fは、電源が無くても記録保持ができるフラッシュメモリーを初めて採用した。
1995年に発売されたカシオQV-10は液晶もニターを搭載し撮った後にすぐ見ることができ、外部記録装置なしで96枚撮影ができ、Wimdow95とともに普及し始めたパソコンに別売りキットを使って画像を取り込むことができる上、本体価格が65,000円と安く、デジタルカメラ一般化の先駆けとなった。
カシオQV-10発売の2ヵ月後にリコーから発売されたDC-1には動画記録機能があり、その記録方法としてJPEGの連続画像を採用し、カメラに動画機能を持つ始めての製品となった。
1995年安価な製品の発売とWindows95とともに普及し始めたパソコンとの組み合わせで一気に広まった。
ちょうどこの頃クラシックカメラブームが沸き起こった。
2000年を境にデジタルに代わる。2002年にデジタルカメラの台数がフィルムカメラを上回る。2010年にはフィルムカメラの市場規模は10年前の1/14に激減した。

プロネアS 1998年


(ジャンク品)

ファインダー:アイレベル固定式、視野率87%、倍率0.79倍 スクリーン固定、マット式クリアマットⅣ
AF測距点:1点(予測駆動フォーカス)
測光方式:マルチパターン測光、2D6分割、6分割
露出補正値:1/2ステップ、±2EV
ISO感度設定:IX自動設定、25~10000
シャッター:電子制御式、縦走りフォーカルプレーン、30秒~1/2000秒、X同調1/125秒
フィルム給送:電動巻上げ、1コマ/秒
バッテリー:CR2×2
大きさ・重さ:116×87×57mm、330g
ボディ価格:54,000円

ニコンからは、2機種のAPS一眼レフ「プロネア」が発売されている。
プロネア600は、オーソドックスなAF一眼レフをAPS化した印象だが、プロネアSは曲線を多用した洒落たカメラである。専用のIX-ニッコールはFマウントながら後玉が出っ張っているため、他のニコン一眼レフには使用できないが、プロネアは両機種とも使用可能である。
CMに人気女性グループMAXを起用し、女性向けをアピール。小型・軽量で扱いやすいカメラ。デザインも一般の一眼レフとは一線を画した。

[掲載文献]
ニコン一眼レフのすべて P100、137

ニコノスⅤ 1984年


(フード付き)

水深50mまでの防水能力を持つ水中カメラ。
ニコノスⅤは1984年から17年間にわたり製造されたロングセラーモデル。ボディはオレンジ色とモスグリーンがある。

形式:レンズ交換式全天候型35mmフォーカルプレーンシャッターカメラ
装着レンズ:Wニッコール35mm F2.5 №461469
レンズマウント:専用バヨネットマウント
シャッター:電子制御式、金属ブレード縦走行フォーカルプレーンシャッター、
A、B、1/30~1/1000秒
露光調節:受光体SPD、ダイレクト測光TTL、絞り優先AE
専用ストロボTTL自動調光
大きさ・重さ:146×99×58mm、893g
価格:93,000円

ニコノスⅢ型は7年間で約10万台売れたのに対しⅣA型は4年間でおなじ位売れた。
Ⅴ型はビューファインダー式・レンズ交換式水中カメラの最終機種となった。
その後、1992年一眼レフタイプの「ニコノスRS」が発売されたが、1999年に製造中止となった。RSは製造コストがかかりすぎること、また、水中ハウジングの性能が良くなり、手持ちの一眼レフをハウジングに入れて使うユーザーが増えたことが原因と考えられる。ニコノスⅤも2001年に製造中止となる。デジタルカメラ時代を迎えて、ハウジング需要がさらに加速したからであろう。
Ⅲ型では公称耐水深度50mだったが、100mまで大丈夫だった。理論的には30気圧の圧力まで耐えるから300mまでの耐水深度があったことになる。
ⅣAでは防水処理が難しく、100mまで潜れたというが、シェル構造のⅢ型までは至らなかった。

[ニコノスシリーズ]
1963年 ニコノスⅠ
1968年 ニコノスⅡ
1975年 ニコノスⅢ
1980年 ニコノスⅣA (AとはAEのこと)
1984年 ニコノスⅤ
1992年 ニコノスRS

[掲載文献]
極上カメラ100 P116
世界ヴィンテージ・カメラ大全 P205
世界の名作カメラ100 P82
20世紀☆カメラ1950~2000 P65

ニコノスⅡ 1967年


レンズ鏡胴前縁部にアタリあり。ファインダー曇り

水深50mまでの防水能力を持つ水中カメラ。

形式:レンズ交換式全天候型35mmフォーカルプレーンシャッターカメラ
装着レンズ:Wニッコール35mm F2.5 №197120
レンズマウント:専用バヨネットマウント
シャッター:金属ブレード縦走行フォーカルプレーンシャッター、B、1/30~1/500秒
大きさ・重さ:146×99×68mm、639g
価格:28,500円

1963年に発売されたニコノスの初代モデルは、フランスのラ・スピロテクニーク社の水中カメラ「カリプソ」がベースになっている。それまでは陸上専用のカメラを防水ケースに入れるのが水中撮影の基本だったが、カメラ自体に防水構造を組み込んだ画期的なモデルで、この頃から水深50mまでの撮影ができた。
カリプソ(Calypso)はフランスの潜水用品メーカーであった、ラ・スピロテクニーク社が1961年に製造販売を開始した水深50m(水圧6気圧)まで耐えられる世界初の本格的な35mm判水中カメラであった。カリプソはシャッタースピードがⅠ/30~Ⅰ/1000秒のファーストモデルとⅠ/15~Ⅰ/500秒のセカンドモデルが知られている。
シャッターは縦走り式のギロチンシャッターであり、レンズはソン・ベルチオ社製のフロール35mm F3.5、3群4枚のテッサータイプであった。

1962年にラ・スピロテクニーク社は製造販売権の譲渡を日本光学工業に打診し、技術提携契約を締結した。そして1963年にニコノスと名前を変えて日本光学が製造販売を開始した。初代ニコノスはボディ構造がほとんどカリプソと同じである。
初代ニコノスは後継機が登場してからニコノスⅠ型と呼ばれている。このニコノスⅠ型はフランスではカリプソの名称でスピロテクニーク社から販売が続けられ、巻き戻しがクランク式になったⅡ型ではカリプソ/ニコノスとダブルネームになったモデルを見ることができる。
ニコノスはⅠ型からⅤ型と続き、Ⅴ型は最終モデルである。
Ⅲ型はカリプソのボディを大きくした改良型だったが、Ⅳ型では電子シャッターを組み込みAEカメラとなり、AEのみの設定であった。ⅣA型を改良してマニュアル露出をも組み込んだのがⅤ型である。フィルム交換も3型まではレンズを外さなければ開けることができなかったがⅣ型以降は普通に裏蓋開閉式になり扱いやすくなった。Ⅴ型は近代ニコノスの完成型といえる。
カリプソもニコノスもマウントは共通であり、互換性がある。

[掲載文献]
極上カメラ100 P57、116
世界ヴィンテージ・カメラ大全 P205
世界の名作カメラ100 P81
20世紀☆カメラ1950~2000 P65

M35S


特殊カメラ(顕微鏡撮影用)

寸法・重さ:132×85×33.5mm、420g(ボディのみ)

D70 2004年


ハイスペック&低価格でデジタル一眼レフの普及に貢献したモデル。
画期的な最大144コマの連続撮影能力、1/8000秒シャッター、シンクロ1/500秒など、上級機と同等以上のスペックを備えながら、小型軽量で操作性に優れ、その上低価格を実現。それまでプロやハイアマチュアが中心だったデジタル一眼レフを一挙に一般ユーザーへ浸透させ「カメラグランプリ2004」受賞など数々の栄誉に輝いた。
2005年全世界で大ヒットしたD70の性能をブラッシュアップした改良版D70Sが発売される。D70以上に正確かつ高速になったAFや、2型に大型化された背面液晶モニター、大容量化で2,500枚の撮影が可能になったバッテリーなど、ユーザーの要求に応え、より使いやすく進化した。

有効画素数:610万画素
撮像素子:23.7×15.6mm CCD 原色フィルター
画像記録:ROW,JPEG,Exit,DCF2.0,DPOF準拠
記録画素数:L:3003×2000 M:2240×1488 S:1504×1000
レンズマウント:ニコンFマウント
撮影モード:マニュアル、プログラムAE、露出優先AE、シャッター優先AE、イメージモード他
測光モード:マルチパターン測光、中央部重点測光、スポット測光
シャッター速度:30~1/8000秒、B
撮像感度:ISO200~1600相当
連写性能:3コマ/秒、連続4コマ(ROW)、9コマ(L+Fine)
インターフェイス:USB12.0、ビデオ出力、外部電源
電源:専用リチウムイオン電池、CR2×3、AC電源
寸法・重さ:140×114×72mm、 595g(電池、CFカード別 ボディのみ)
1150g(18-70 F3.5-4.5ED付)
希望小売価格:15万円(本体)、20.6万円(レンズキット)
実売価格:12万円位(本体)、16万円位(レンズキット)2004年2月

[掲載文献]
ニコンD70のすべて「ファーストステップ一眼 デジタルニコン登場」
CAPA ニコン一眼レフのすべて P124
アサヒカメラ デジタル 2004 Vol5
今こそ買うぞデジタル一眼レフ&800万画素新鋭機 P30
写真工業 2007年 Vol.65 №704
カメラレビュー クラシックカメラ専科 82 P71
めざすはライカ P285
図解・カメラの歴史 P227
学研「大人の科学」 P67

U 2001年


(バッテリーパック MB-17、単3乾電池ソケットMS-16付き)

形式:モーター・スピードライト内蔵35mm一眼レフ、電子制御式フォーカルプレーン・オートフォーカスカメラ
マウント:ニコンFマウント
露出制御:オート、マルチプログラムオート、シャッター優先オート、絞り優先オート、
マニュアル、イメージプログラム(ポートレート、風景、クローズアップ、スポーツ連写、夜景)
測光方式:マルチパターン測光(3D6分割、6分割)、中央部重点測光
測光範囲:EV1~20
露出補正値:1/2ステップ、±2EV
ISO感度設定:DXコード(25~5000)
シャッター:電子制御式、縦走りフォーカルプレーン、30秒~1/2000秒、
X同調1/90秒
ファインダー:アイレベル固定式ミラーペンタ、視度調整付き、視野率89%、倍率0.68倍
スクリーン:固定、クリアマットスクリーンⅤ
AF測距点:5点(予測駆動フォーカス)
フィルム給送:自動巻上げ、2.5コマ/秒
電源:CR-2×2、バッテリーパック MB-17使用時単3乾電池4本
大きさ・重さ:139.5×92.5×68mm、400g
ボディ価格:61,000円
ボディ部にプラスチック材料を多用して大幅な軽量化を図り、ボディ重量はちょうど400gに収まっている。
測距センサーはワイドエリアの5点測距センサーを装備。露出モードの選択は、完全自動のおまかせモードを含む5種類。ポートレートを始めとする5種類のイメージプログラムAEも装備している。

[ニコンUシリーズ]
2001年ニコンU
2002年ニコンUSプレビュー機能を除き、5点測距を3点測距にするなどUのスペックダウンモデルで、重さは360gとニコンの35mm一眼レフの中で最軽量であり、唯一のプラスチック製マウント仕様、価格も5万円と安価になっている。
2003年ニコンU2カスタムファンクション搭載、25分割の多分割測光、など多機能。
連写速度は秒間2コマから秒間1.5コマにスペックダウンしているが、全体の質感を含めレベルアップしている。重さは385g、価格は64,000円

[掲載文献]
CAPA ニコン一眼レフのすべて P114
ニコンU・Us・F80の使い方

F80 2000年


形式:モーター、スピードライト内臓35mm一眼レフ。
電子制御式フォーカルプレーンシャッター、オートフォーカス・カメラ
露出制御:P、マルチプログラムオート、シャッター優先、絞り優先、マニュアル
露出補正1/2ステップ ±3EV
レンズマウント:ニコンFマウント
ファインダー:アイレベル固定式
視野率92%、0.75倍、スクリーン固定(クリアマットスクリーンⅡ)
ファインダー内表示:ピント、測光モード、AEロック、シャッタースピード、絞り、露出モード、露出補正、フォーカスフレーム、スポット測光エリア、
構図用格子線など
測光方式:マルチパターン測光(3D-10分割)、中央部重点測光、スポット測光
測光範囲:EV0~21
フォーカスエリア:5点TTL位相差検出方式
シャッター:上下走行金属羽根電子制御フォーカルプレーン、B、30~1/4000秒
X同調 1/125秒
巻き上げ:電動巻上げ 2.5コマ/秒
電源:3Vリチウム電池(CR123AまたはDL123A)2本、
またはバッテリーパックMB-16により単3形電池4本使用可能
大きさ・重さ:141.5×98.5×71.5mm、520g
発売時価格:88,000円

F80Dはオートデート機能付、F80Sは絞り・シャッター速度・露出補正を写しこむコマ間データ写しこみ機能が付く。

ニコンF80はミドルクラスに属する一眼レフであるが、機能や操作性のポテンシャルは上級機のF100に迫るものがある。ボディは精密ダイキャストを骨格にしているが、外装には大幅にプラスチックを使い軽量化。ボディ重量はF100の2/3の520gに収まり、全体の容積も非常にコンパクトにまとめられている。
測距センサーはCAM900というワイドエリアの5点測距センサーを装備、十字型に配列された5点測距で中央部がクロスセンサーになっている。また、3D-10分割マルチパターン測光は、F100に搭載されたものと同じである。
露出補正は、レリーズボタン側の補正ボタンを押しながらメインダイヤルで補正幅をセットする方式。オートブラケットによる補正は±2EV(1/2ステップ)となっている。フラッシュも内蔵しており、28mmをカバー、3DマルチBL調光が簡単にできるので、逆光時の補助光やキャッチライトを自在にコントロールして便利に使うことができる。
ファインダー内の情報は、スクリーン下部に集中し、露出補正レベルはグラフ表示される。また、選択した測距点は、明るさに応じて黒または赤色光で表示される。

[掲載文献]
ニコンU、Us、F80の使い方
CAPA ニコン一眼レフのすべて P113
国産実用中古カメラ・買い方ガイド100 P59
ニコンカメラのココが一番・攻略百科 P28
こだわりカメラのスナップ流儀 P40

チクソモールディング

カメラの外装部品として、軽量で強度的にも十分な特性を持つプラスチックが用いられるようになったが、使い込むうちに表面がツルツルになったり、質感に満足できないというユーザーの声を聞き、高級ラインのカメラには金属外装が採用されるようになった。しかし、昔ながらの真鍮をプレス加工し、メッキをかける方法は生産性が上がらないことから、プラスチックを射出成形するように、マグネシウムを600℃程度に加熱し、金型にインジェクションするチクソモールディングという手法が開発され、今日のデジタルカメラの多くもマグネシウム外装となった。

F100 1998年


プロ向けのF5を一般向けにシェイプアップした高級機。作動部にOリングを使用した防塵防滴構造を採用。腰高のF5に比べ底部のバッテリーの分全高が低くなった。測光はF5のRGBではなく、3D-10分割のマルチパターンだが、精度は良好。ミラーアップ機能の省略が惜しい点である。
大きくなりすぎたF5に対して、少し小さな“F5ジュニア"として登場したハイエンドモデル。F5と変わらない作りと軽く使い勝手の良さから、プロカメラマンのサブ機としても人気を博した。外装はマグネシウム合金のダイカスト成形。

形式:モーター、スピードライト内臓35mm一眼レフ。
電子制御式フォーカルプレーンシャッター、オートフォーカス・カメラ
露出制御:P、マルチプログラムオート、シャッター優先、絞り優先、マニュアル
3D、10分割マルチパターン測光
レンズマウント:ニコンFマウント(AFカップリング、AF接点付)
ファインダー:アイレベル式ペンタプリズム、視度調整(-3~+1Dp)
視野率96%、0.76倍、アイポイント21mm
ファインダースクリーン 標準クリアマットスクリーンⅡ、交換可
ファインダー内表示:ピント、測光モード、AEロック、シャッタースピード、絞り、露出モード、露出補正、フォーカスフレーム、スポット測光エリア、
構図用格子線など
オートフォーカス:TTL位相差検出方式、マルチCAM1300オートフォーカスモジュールにより検出。検出範囲EV-1~+19(ISO100、常温20℃)
レンズサーボ:シングルAFサーボ(S)、コンティニュアスAFサーボ(C)
及びマニュアルフォーカス(M)
S、Cでは被写体条件により自動的に予測駆動フォーカス移行
フォーカスエリア:5点TTL位相差検出方式、至近距離ダイナミックAF(至近優先機能付)
測光方式:TTL開放測光方式、マルチパターン測光、中央部重点測光、スポット測光
露出補正:±5段階で1/3段ステップで可。補正中はファインダー内表示及び表示パネルに
露出補正マーク表示
ISO感度設定:6~6400、DXコード
シャッター:上下走行金属羽根電子制御フォーカルプレーン、B、30~1/8000秒
シンクロ同調:X接点、1/250秒以下。FP発光モードでは1/250~1/4000秒
シンクロモード:先幕及び後幕シンクロ、赤目軽減スローシンクロ、スローシンクロ
レンズ絞り:瞬間復元式、プレビューボタン付き
オートブラケティング:撮影枚数2コマまたは3コマ
補正ステップ1/3、1/2、2/3、1段ステップで可
アクセサリーシュー:ホットシュー
プレビュー:プレビューボタンにより絞込み可
フィルム装填:順巻き式イージーローディング
フィルム巻上げ:内蔵モーターによる自動巻上げ、巻き上げ速度1/250秒以上
S:1コマ巻き上げ
C:連続巻上げ約4.5コマ/秒(単三アルカリ電池) 約5コマ/秒(バッテリーパックMB-15使用)
CS:低速連続巻上げ 約3コマ/秒
フィルム巻き戻し:内臓モーターによる自動巻き戻し
多重露光:可
裏蓋:蝶番式
電源:3Vリチウム電池ホルダーMS-13(CR123AまたはDL123A)2本、
またはバッテリーパックMB-12により単3形電池4本使用可能
マルチパワーバッテリーパックMB-15 単3型6本
大きさ・重さ:155×113×66mm、785g(ボディのみ、電池除く)
発売時価格: 190,0000円(ボディ本体)

ニコン一眼レフでは、新たな技術はまず中級機で試され、最終的にフラッグシップ機に組み込まれてきたが、このF100からは逆に高級機のスペックが簡略化あるいは自動化された形で中級機や普及機に降りてくるという現象が始まった。
F100でニコンとして初めて採用したのがファインダー内のスーパーインポーズによる表示。5個のフォーカスエリアの中でどれが有効になっているかをファインダースクリーン上に赤く表示するもので、5個のLEDが内蔵されている。
AFに使用する測距センサーはマルチCAM1300を採用。測距エリアは5箇所で中央部分に十字型に配置されている(中央と左右の3箇所はクロスタイプのセンサー)。測距エリアの選択方法は、ボディ背面のフォーカスエリアセレクターで行う。選択したエリアはファインダー内に赤色でスーパーインポーズされ、格段に見やすく、特に暗所で実力を発揮する。AFモードには、1つの測距点を使う「シングルAF」、5箇所の測距点情報を使う「ダイナミックAF」、5箇所のエリアのうち最短距離のエリアにピントを合わせる「至近距離ダイナミックAF」が用意されている。また、予測駆動フォーカス(動体予測AF)の追従性のよさは、AF300mm F2.8レンズを使って時速50Kmで接近する被写体を8mの至近距離まで追えるほどのスペックである。シャッターは最高1/8000秒~30秒、シンクロ1/250秒と十分なワイドレンジになっている。
測光センサーは、5箇所の測距エリアをカバーする10分割センサーを搭載。Dタイプレンズでは3D-10分割マルチパターン測光が行われる。
露出補正の補正幅は、±5EV(1/3ステップ)。露出補正ボタンを押しながらメインダイヤルで設定する。この操作が煩わしい場合はカスタムセッティングにより、ダイヤルを回すだけで操作することができる。カスタムセッティングはF90と異なり本体のみで手軽に行える。露出補正以外にもAE/AFロックボタンの機能変更や露出幅のステップ、AF動作など22項目が変更できる。

[掲載文献]
季刊クラシックカメラ「ニコンF100」
CAPA ニコン一眼レフのすべて P112 極上カメラ100 P71
クラシックカメラミニブック17「使うニコンF100」 (酒田図書館)
CAPAニコンカメラの買い方マガジン Vol.6「ニコンカメラのココが一番」攻略百科
国産実用中古カメラ買い方ガイド100 P58 P26、92
20世紀☆カメラ1950~2000 P89
ニコンカメラのココが一番・攻略百科 P26