
(レンズキャップ付)
1940年代アメリカ中流家庭が所有するカメラの半数近くがアーガスC3だったといわれて一般家庭で愛用された大衆機。
その外観からBric(レンガ)、日本では弁当箱の愛称で親しまれていた。
シリーズで200万台以上売れたという大ベストセラーであった。
レンズ:アーガスコーテッドシンター 50mm F3.5、スクリューマウント
絞り:3.5、4.5、6.3、9、12.7 と独特
シャッター:ビハインドシャッター B、1/10~1/300秒、セルフタイマーなし
ファインダー:逆ガリレイ式、二眼式、旋回ミラー式連動距離計 上下像合致式
シンクロ接点:2点
フィルムカウンター:順算式、手動セット
大きさ・重さ:131×85×68mm 757g
価格:300ドル
当時エルマー付ライカⅡ 110ドル、F2ゾナー付コンタックスⅡ 150ドルであった。
直方体のベークライトのボディにアルミダイキャストの裏蓋を取り付けた構造。レンズ交換可能であるが、交換方法が複雑で、また交換レンズがほとんど出てこない。
20年後に出た後期型は外付けの専用露出計が付き、シャッター速度の表示が秒数ではなく、4から8までの数字になった。本機はシャッターダイヤルが秒数なので前期型になる。
[掲載文献]
写真工業 2006年3月号(№683) P6