(キヤノンダイヤル35の輸出仕様・ハードケース付)
横位置撮影を基準とするカメラで、スプリング巻上げ式のハーフサイズカメラ。
形式:ゼンマイモーターによる自動巻上げ、シャッターチャージ
画面サイズ:ハーフサイズ
レンズ:キャノンレンズSE28㎜ F2.8
ファインダー:ブライトフレーム付
シャッター:機械制御式、ビハインド式
レンズシャッター(セイコーシャ)
B、1/30~1/250秒
露出方法:ダイヤル式電話様の受光窓のASA感度を合わせるAE方式。
シャッター速度優先式EE
セレン光電池 シンクロ:X(ドイツ型ソケット)
大きさ・重さ:75×134×43mm、410g
売時価格: 13,800円
本機はフィルム感度設定の幅を広げたⅡ型。
電話のダイヤルのような露出計、CdSのフィルム感度調節用窓の配置をベースにしたユニークなデザインのカメラである。
使用フィルムのASA感度を指標に合わせ、外周をまわしてシャッター速度を任意に選ぶとダイヤル内の受光部から入る光量に応じて自動的に適正絞りが決まるようになっている。
絞りの選択はファインダー下の黒いつまみで任意にできる。距離合わせは目測、ゾーンフォーカスで、ネームプレート下のスケールでも、ファインダー内でも合わせられる。
巻上げはしたのグリップを回して、ぜんまいをいっぱいに巻いておくと28枚(20、24の記事もあり)ほど秒間2コマで連続的に撮れる。
撮り終ったら右側面のRボタンを押し込んで右に回すとぜんまいで巻き戻される。
カメラボディの素材は、厚さ0.5mmのアルミの絞り加工。
1963年グッドデザイン賞を獲得。開発者は東京芸大卒の泉眞也、篠原宏、田口(工場長の息子)ら30前後の人達であった。
ベル&ハウエル社は1960年代、キヤノンのカメラを海外輸出する際に代理店になった会社である。
キヤノンデミと比較すると距離目測フォーカシング、マニュアル露出などベテラン向けのスペックになっている。
外国のカメラマンにも愛用された。
[掲載文献]
カメラレビュー クラシックカメラ専科 №31 「キヤノンハンドブック」 P108
カメラの歴史散歩道 P227
クラシックカメラ倶楽部 P62
ノスタルジックカメラ・マクロ図鑑 Part2 P70
季刊クラシックカメラ6 キヤノン P21
季刊クラシックカメラ4 厳選19機種国産35ミリ一眼レフの名機 P66、74
操作方法の記事あり
世界の名作カメラ100 P88 20世紀☆カメラ1950~2000 P27
きまぐれカメラBOOK P24、33
かわいいに首ったけ P10、17
中古カメラの逆襲 P70
[分解記事]
かわいいに首ったけ P17