1944年(昭和19年)長野県岡谷市にある繊維会社が東京光学機械の資本で光学兵器製造工場として設立。
1945年(昭和20年)8月末にいったん解散するが、10月にはプリズム製作等で再度操業する。
1948年(昭和28年)に最初の35mmレンズシャッターカメラ「ロード」の製造を開始。
「ロード」シリーズの最大の特徴は、装着レンズの焦点距離が40mmであること。また装着されているレンズで実際に撮影したテストチャートがカメラに添付されていた。
1953年に「ロード35(1)」を発売(14,500円)。フィルムを巻き戻している間フィルム巻き戻しボタンが沈んだままになる機構を備えた(ワンプッシュ巻き戻し)。1955年には「ロード35ⅣB」を発売(19,800円)。折りたたみ式巻き戻しクランクを備えていた。また、1960年には「ロードマーシャン」を発売。セレン受光部を鏡胴正面、レンズの周辺にドーナツ状に配置したサークルアイ式の最初のカメラである。同社ではこれを「オービットラインフォトセル」と呼び、特にフィルター補正の必要無いことを謳っていた。
岡谷光学機械は先進的なカメラを開発していた。
焦点距離40mmの装着レンズについては、1948年発売のミニヨン35(東京光学機械)、オリンパス35(Ⅰ)に既に装着されていて、岡谷光学が最初ではない。
[掲載文献]
写真工業 2005年 10月 Vol.63 №678 P81