ファインダー:採光窓式、一眼式連動距離計、パララックス自動補正
ミラーに換えてプリズムを使用した贅沢な造り。
レンズ:ロッコールTD45mm F2.8 3群4枚構成 №1119383
(ロッコールPF 45mm F2付のものもある)
シャッター:シチズンMLTシャッター B、1~1/1000秒
大きさ・重さ:136×86×66mm 710g
価格:14,000円 ケース1,500円
初代のミノルタAは、1955年発売。ミノルタ初のレンズシャッター式ライカ判のレンジファインダーカメラで、シャッターを前後逆に搭載してレンズの出っ張りを薄くしている。デザインはだるま型。A2(1955年)でファィンダーを採光式に改良。専用の脱着式露出計を備える。スーパーA(1957年)でセイコーシャMXをビハインド式に搭載してレンズ交換式とした。専用の脱着式露出計と、その上に脱着できるブースターを備えた。A2L(1958年)でA2をレンズ交換式として、ファインダーに100mm用フレームを追加、A3(1959年)ではファインダーがアルバダ式に戻り、だるま型をやめ一般的なデザインになった。
ミノルタ一眼レフシリーズがスタートしたのと同時期の1959年にA3、1960年にA5、1961年にALと相次いで発売された。A3は距離計の基線長が45mmと従来のレンジファインダー機より長く、ファインダー倍率が0.76倍になったことでピントが合わせやすいモデルであった。シャッターはオプチパーシチズンMLV、レンズはロッコールTE45mm F2.8が搭載されている。コストダウンのためブライトフレームは採光窓式ではなくアルバダ式を採用。フィルムカウンターが手動式、巻き戻しもクランクハンドルではなく、キーを引き起こすタイプになっている。
A3のスペック
レンズ: ロッコールTE45mm F2.8(3群4枚構成)ファインダー:逆ガリレイ式、アルバダ式、倍率0.76倍 有効基線長34.2mm
レンズ繰り出し方式:直進ヘリコイド
巻き上げ:一操作レバー式、セルフコッキング、分割巻上げ可
大きさ・重さ:137×79×66mm、680g
A5はA3の後継機で、距離計は対物窓が大きくなり、採光窓式のブライトフレームを搭載している。
ALはセレン式の定点合致式の露出計を装備し、シャッタースピード優先でも絞り優先でも使える高級機であった。
A5(1960年)、AL(1961年)、AL2(1963年)がシリーズ最後で、初代のハイマチックに近いデザインである。レンズは大口径のロッコールPF 45mm F1.8が付けられたが、シャッターの最高速は1/500秒に戻った。
[掲載文献]
ミノルタカメラのすべて P147