2019/09/26

オートレックス 1965年


35mmフォーカルプレーンシャッター一眼レフで世界初のEE機。
撮影途中でもフルサイス/ハーフサイスの切り替えが可能な、レンズ交換式一眼レフ。

形式:シャッター速度優先式35mm AE一眼レフ
画面サイズ:フルサイス/ハーフサイスの切り替え式、ペンタ部右のレバーで切り替え
ファインダー:ペンタプリズム固定式
露出計:CdS外光式
シャッター:コパルスクウェアS 金属羽根縦走りフォーカルプレーン、
B、1~1/1000秒、セルフ付き
1/1000秒設定時は前面シャッター速度ダイヤル部前面のボタンを上に押し上げながら回す。
シンクロ同調:1/125秒
プレビュー:マウント左下のボタンを押し込むと絞り込む
巻き上げ・巻き戻し:レバー巻上げ(小刻み巻上げ不可)、クランク巻き戻し
大きさ・重さ:145×94×44mm、719g
価格:ヘキサノン57mm F1.4付 49,500円
ヘキサノン52mm F1.8付 42,500円

マウントを変更してデビュー。コニカF以来の第一世代のマウントは、口径40mmと小さく自動絞りの連動機構をマウントの外に持っていた。新マウントは口径47mmに拡大された。露出計スイッチは、接眼部の左側、ここに露出計機構が位置したため、巻き戻しクランクはギアを介してボディ部に追いやられた。
外部測光式ながら、コパルスクウェアSによる初のシャッター速度優先メカニカルなEE方式。

一眼レフで最初にAEを搭載したのは、1963年に発売された東京光学のレンズシャッター一眼レフ「トプコン・ウインクミラーS」である。このカメラはまだ外部測光式だったが、翌1964年、TTL開放測光を採用した「トプコンユニ」を発売する。
本格的なフォーカルプレーンシャッター式一眼レフとして、世界で初めて自動露出を実現したのが「コニカ・オートレックス」である。AE機のオートレックスの開発にあたり、コニカはレンズマウントを変更したが、シャッター速度優先AEの仕組みは、露出計の針を押さえて制御するオリンパス・オートアイの機構と原理は同じである。
その後コニカの一眼レフは、オートレックスをTTL化した「コニカFTA」(1968年)に進化するが、シャッターボタンのストロークを針押さえに利用する機構のため、シャッターの押し心地が重く、ストロークが長いのが欠点である。

オートレックスまでのコニカ一眼レフ

1960年F52mm F1.4付 69,000円
FS50mm F2付 41,500円
1962年FP52mm F1.8付 34,800円
1963年FSW( 〃 ) 87,700円 データバック付
1964年FP52mm F1.4付 39,500円
FM( 〃 ) 46,800円 CdS露出計連動
1965年オートレックス
1966年オートレックスP露出計を省いたプロ仕様

[掲載文献]
コニカカメラの50年 P96
写真工業 2006年5月 Vol.64 №685 P50
カメラの歴史散歩道 P218
20世紀☆カメラ バースイヤーを探せ! P30、32
図解・カメラの歴史 P143
日本のカメラ P98