2019/09/26
C35FD 1973年
コニカ35に大口径レンズを付けた、高級タイプ。
コンパクトカメラなのにバルブから各シャッタースピードまで選択できる本格派モデル。
C35シリーズのレンズは最初F2.8であったが、その後F2になり、このモデルではF1.8と大口径になった。口径がアップすると鏡胴の構造が一変するので外観は似ているが中身は別物である。
ファィンダー:採光窓式ブライトフレーム、一眼式連動距離計
レンズ:ヘキサノン 38mm F1.8 4群6枚構成
シャッター:コパル B、1/8~1/500秒
日中シンクロが容易なシャッター速度優先EE
大きさ・重さ:114×78×59 mm、 420 g
発売時価格:31,000円
カメラの価格競争が激しくなり、コストダウンのため外装カバーをアルミにしたり、シャッタースピードの低速を1/8秒までにするなどしている。また、ファインダーフレームのパララックス補正はフレームに線を入れただけになった。その為FDは質量が420gと軽く抑えられている。
レンズは画面の隅々まで画像の崩れがなく優れている。
海外向けモデルでは、「オートS3」と呼ばれている。C35は付かない。それはS2の評価が高かったため、「オートS」のネームを残したかったことと、この機種だけがシャッター速度優先EEで、他のC35シリーズはプログラムEEで異なっていたことが原因であろう。
コニカC35EF(ピッカリコニカ)を生み出す元となったカメラ。
[掲載文献]
コニカカメラの50年 P64
2000―2001 カメラこだわり読本 P194
20世紀☆カメラ1950~2000 P46
中古カメラウイルス図鑑 P116
ちょっと触っていいですか P140