2019/09/23

FTQL 1966年


実質上キヤノン初のTTL露出計内臓一眼レフ
FX、FPに次ぐ一眼レフカメラ。クイックリターン・ミラー式でありながら、ぺリックスと同様の中央部重点TTL測光を可能にした。ファインダー内のコンデンサーレンズを斜め45°に切断し、その断面の12%に相当する部分をハーフミラー化、レンズからの入力光を測光素子に導く方式である。測光素子までの距離は焦点面と等距離になっている。
QLはQuick Loadingの頭文字をとったもの。

マウント:FLマウント
シャッター:2軸式、布膜横走行フォーカルプレーン。(T)、1~1/1000秒
露出方法:TTL絞り込み定点合致中央部分測光式(中央12%部分)。CdS素子
シンクロ:FP、Ⅹ(自動切換え式、X接点の同調秒時1/55秒 ターミナルソケットはボディ前面のドイツ型ソケット)
バッテリー:1.3VのMD型水銀電池×1
大きさ・重さ:144×93×43mm 740g
発売時価格:58mm、F1.2付 66,800円 ブラック1,000円高
50mm、F1.4付 54,800円
50mm、F1.8付 45,800円

FTQLの機構を簡略化した海外輸出向けの普及機種に「TL」がある。
測光時にはボディ前面のセルフタイマーレバーをレンズ側に倒し、使用絞りまで絞り込んで露出を合わせる。セルフレバーの下に飛び出ているレバーは絞り込み状態にロックするためのもの。またこの機種ではキヤノネットで実績のあるクイックローディング(QL)を組み込んでいる。

[掲載文献]
カメラレビュー クラシックカメラ専科 №31 「キヤノンハンドブック」 P61
季刊クラシックカメラ6 キヤノン P16
金属カメラ・オールガイド p55