2019/09/23
FX 1964年
キヤノンフレックス・シリーズが短命に終わり、キヤノンは新たに絞り連動機構を改良した新シリーズを開始した。その第一作がこのFXである。FXはFlexの頭字Fと末字Xをとったもの。
絞り連動機構の変更は、巻上げトルクの軽減とTTL測光に対応するためのもので、レンズは巻上げと関係なく開放に復帰する。
外光式単独露出計は、シャッタースピードに対応して適性絞り値を読み取る方式、高低2段階切り替えになっている。
マウント:専用バヨネットマウント、使用レンズFLレンズ
シャッター:2軸式、布膜横走行フォーカルプレーン。B、1~1/1000秒
露出方法:高低2段切り替え、絞り値読み取り式。CdS素子
シンクロ:FP、Ⅹ(自動切換え式、X接点の同調秒時1/55秒
ターミナルソケットはボディ前面のドイツ型ソケット)
バッテリー:1.3VのMD型水銀電池×1
大きさ・重さ:141.5×91×86mm、900g(50mmf1,8付き)
発売時価格:58mm F1.2付 59,800
50mm F1.8付 44,800
超広角レンズ19mmのためにミラーアップレバーを備えている。
姉妹機に、内蔵露出計は不要だとするプロ写真家のニーズに応え、露出計を省いた「FP」
がある。
[掲載文献]
カメラレビュー クラシックカメラ専科 №31 「キヤノンハンドブック」 P37、60
季刊クラシックカメラ6 キヤノン P15 日本のカメラ P91
金属カメラ・オールガイド P29