2019/10/17

オート110 1978年


(標準レンズ、広角レンズ、望遠レンズ、110ワインダー、専用ストロボ付きセット)

形式:レンズ交換式110TTLオート一眼レフ
画面サイズ:13×17mm(110カートリッジフィルム使用)
マウント:専用バヨネット式(装着角80度)
レンズ:標準レンズ ペンタックス110 24mm F2.8 №1144415
広角レンズ ペンタックス110 18mm F2.8 №1328445
望遠レンズ ペンタックス110 50mm F2.8 №1365506
シャッター:電子自動プログラム式 絞り羽根兼用ビハインドレンズシャッター
1~1/750秒
ファインダー:ペンタプリズム固定式、スプリットイメージスクリーン
視野率87%、倍率0.75倍
露出計:TTL中央重点測光方式、SPD使用、
ミラー:クイックリターン式
巻き上げ:レバー式、巻き上げ角145度×2、予備角60度
電源:LR44又はSR44形×2 バッテリーチェックLED
大きさ・重さ:99×56×45mm 175g(本体)
発売時価格:29,000円(ボディ)、34,000円
オート110スーパーは30,000円(ボディ)

外観は35mm一眼レフをそのまま縮小したスタイル。世界最小の一眼レフカメラ。
24mmの標準レンズ以外に、交換レンズとして広角18mm、固定焦点18mm、望遠50mm、70mm、ズーム20~40mmなどを揃えていた。
電子プログラム式のブラインドレンズシャッターを搭載し絞り機構を同時に兼ねる2枚羽根がミラーの直前に付いている。レンズ側には絞り機構が無く、交換レンズはボディ側の絞りを使い開放F値は2.8に統一されている。ミラーはクイックリターン式を採用しており、絞り兼用の2枚羽根シャッターは通常前回になっている。
ミラーボックスにミラーと遮光板を使ってフィルムを感光させない工夫を施している。
露出制御は、受光体にSPDを使用したTTL中央重点測光式。レンズ側には絞り機構がないため、マウントには連動機構がなくシンプル。
オート110スーパーは1983年発売のグレードアップ版。フィルム巻上げが1回の巻き上げ式になり、操作性が向上した点と、電子式のセルフタイマーと露出補正ボタンを新設した点が改良ポイント。

70年代は画面サイズが13×17mmの110フィルムを使用するポケットカメラが流行した時代だった。
旭光学は一眼レフカメラに徹底してこだわりを持ち、110カメラにもお家芸の一眼レフの構造を採用した110カメラを発売した。このサイズでは珍しくレンズ交換式で、専用ストロボやワインダーなどアクセサリー類が充実したシステムカメラで、110フィルムのポケットカメラにしては高いクウォリティを実現したカメラであった。

[メジャーキット]
オート110 24mm F2.8付 34,000円
ソフトケース 800円
18mm F2.8 7,500円
50mm F2.8 7,900円
ワインダー110 5,000円
ストロボAF-130P 7,700円
ストロボケース 300円
計 63,200円

[掲載文献]
カメラレビュー8 「モダンテスト」 P99、46
ペンタックスの全て P84
ノスタルジックカメラ図鑑 P44
往年のペンタックスカメラ図鑑 P164
日本のカメラ P117
気まぐれカメラBOOK P20
図解・カメラの歴史「ダゲールからデジカメの登場まで」 P196
カメラスタイル H13/11 P78
中古カメラあれも欲しいこれも欲しい P187