120判レンズシャッター式スプリングカメラ 画面サイズ 6×6cm
レンズ:オリンパス ズイコーC 7.5c F3.5 (レンズ№98318) 3群4枚構成
シャッター:セイコーシャ ラピッドB、1~1/500秒(シャッター№5004208)
セルフタイマー:レバー式
シンクロ形式:F接点外付け
距離調節:バックフォーカシング式(ボディ内でフィルム面を移動させてフォーカシングする)上カバー背面のギアを右手親指で回してフォーカシング。人差し指でシャッターを切る。
ファインダー:二重像合致式一眼式距離計連動、逆ガリレイ式 0.7倍
大きさ・重さ:145×107×52mm、827g(ボディ、アルミダイカスト)
発売当時の価格:1880円
マミヤシックスのシリーズは、1940年(昭和15年)に発売されたⅠ型以来改良を重ね、1959年(昭和34年)に生産終了したシックスオートマット2型に至る14機種で、合計40万台が販売されるほど多くの愛好者に支持された完成度の高いカメラであった。
1型はツァイスイコンのスーパーイコンタ6より小型軽量で使いやすく、廉価なカメラをを目指して開発されただけあって、かなりスタイルは似ていた。
Ⅲ型から二重露光警告装置(ファインダー視野内に赤い警告マークが出る)や、シンクロ接点が組み込まれるなどの改良が加えられ、より使いやすくなった。
Ⅳ型になって新設計の距離計のため、反射ファインダーが省略され、すっきりした外観になった。
Ⅳ型はシャッター取付けの板の形状から、前期型を角鳥居、後期型を丸鳥居のⅣ型とそれぞれ区別して、社内で呼ばれていたという。
マミヤシックスは1940年の最初のⅠ型から最終生産品となる1958年のオートマットⅡ型までの19年間にⅠA型、Ⅲ戦前型、Ⅲ戦後型、Ⅳ前期型、Ⅳ後期型、Ⅴ前期型、Ⅴ後期型、K前期型、K後期型、ⅣB前期型、ⅣB後期型、オートマット型、KⅡ型、ⅣS型、P型の17機種を生産し、総生産台数は40万台を超えている。しかし、マミヤシックスはこれだけの種類があるのにボディに型番を表示しなかった。反射ファインダーの有無、外部シンクロの有無、使用されるレンズやシャッターの種類、フィルム巻き止めの方法など細かな違いを知らないと識別は難しい。外観だけで判るのは戦前と戦後の「マミヤシックス」の表示の違いで、最初のⅠ型からⅢ型まではMAMIYA-SIXと刻印されているのが、戦後に生産されたⅣ型以降はMAMIYA-6と書かれている。
マミヤシックスⅠ型 | 1940年 | ファインダーは三眼 丸型鳥居 |
マミヤシックスⅢ型 | 1945年 | ファインダーは三眼 角型鳥居 |
マミヤシックスⅤ型 | 1953年 | セコール75mm F3.5付き 29500円 |
マミヤシックスⅣB型 | 1955年 | DズイコーF.C7.5cm F3.5付き オートマット型とともにマミヤ6の最終高級機で完成度が高い。 マミヤシックスオートマット 1955年 Dズイコー75mm F3.5 セイコーシャMX付き |
[掲載文献]
写して楽しむクラシックカメラ Part2 P148 (使い方詳述)
カメラレビュー・クラシックカメラ専科 №68 P79
カメラレビュー「クラシックカメラ専科」№73 P38
ノスタルジックカメラ・マクロ図鑑 Part2 P134