2019/10/15

写ルンですシンプルエース 27ショット(LF S-ACE NP FL 27SH 1) 2001年


(2014年12月購入 有効期限2016年12月 製造番号1C4F0201 2H)

フィルム:135
レンズ:PMMA製 非球面単レンズ 32mm F10
撮影距離:1m~∞
感度:ISO400
シャッター:1/140秒、一速
フィルム面:像面湾曲に合わせ曲面になっている
フィルム:135フィルム IS400 27枚撮り
フラッシュ:1~3m
ボディ:HIPS製
重さ:100g
発売時の価格:フィルム、フラッシュ付き 516円(税込み557円)

「写ルンです」は1986年(昭和61年)に富士写真フィルムから出された。正式には「レンズ付フィルム」(国外ではQuick Snap)と呼ばれる。カメラではないカメラである。
フィルムの入った「写ルンです」を買い、撮った後写真屋にそのまま出す。現像後にフィルムを入れ替え、レンズやケースは再使用されている。自動リサイクル流通システムとして完成されていた。
市販されたとき、使い捨てカメラと非難されたが、だれでも良く撮れたこと、どこでも買うことができたこと、安価だったことからよく売れた。
このレンズ付カメラはフィルムの進歩で生まれた。かつてISO400、800という高感度フィルムは粒子が粗く、発色も悪かったが、この時期問題なく実用に供されるようになっていた。このようなフィルムの出現で、レンズの明るさはF11程度で十分ということで、一枚の非球面プラスチックレンズで作ることができた。焦点距離を短めにし、またF11のレンズなので焦点深度が大きいため焦点合わせの必要も無く、さらにネガフィルムを使うため露出の許容度(ラティチュード)が広いので高度なシャッターや自動露出装置も要らない。このため安価にすることができ、誰でも、どこでも写真を撮ることができた。

[掲載文献]
図説 カメラの歴史 P196
日本カメラ博物館「レンズ付フィルム展」 P22
めざすはライカ P283
図解・カメラの歴史 P183
極上カメラ100 P180