形式:レンズ交換式二眼レフ
ファインダー:ウエストレベル、スポーツファインダー付
レンズ:ビューレンズ 80mm F3.7 №18944
撮影レンズ 80mm F3.7 №17614
シャッタ:コパル00番シャッター B、1~1/500秒 シャッターセット不良
フォーカシング:ラックピニヨン/蛇腹機構により接写に強い
大きさ・重さ:116×166×107mm 1390g
価格:34,900円 ケース1,000円
普通の二眼レフから始まったマミヤフレックス・オートマットは、8年後にレンズ交換可能なプロフェショナルシリーズへと進化した。撮影用とフォーカシング用の2本のレンズをセットされたボードごと交換するシステムである。このボードをピアノ線で成形したバネにより上下2箇所で前板部に取り付ける。レンズ交換のときは、フィルムに感光するのを防ぐため遮光板を閉めるようになっている。遮光板を閉めるノブはボディ正面左側にある。遮光板は撮影時にはボディ下部に収納される。
レンズ交換式とするため、フォーカシングはラックピニオン式で前板部全体を60mm(C220は約55mmと少し短い)も繰出すことができる。このため近接撮影能力が非常に高い。この繰出し量を確保するため蛇腹が採用されている。
標準的な二眼レフに比べるとかなり大型である。
社内呼称FC(Fはフレックス、Cは3番目の機種にあたるという意味)、商品名はマミヤフレックスC型が完成、発表されたのは1957年。標準レンズは105mm F3.5で、交換レンズとして当初に用意されたのは80mm F2.8と135mm F4.5の2本であった。
ローライがフレックスCに対抗するように「ワイドローライ(1961年)」「テレローライ(1959年)」を発売するのは後年になってからである。
プロが本格的に使い出したのはC2からで、ラックピニオンの繰出しノブが左右両側に付き使いやすくなった。
1962年には等倍撮影ができる特殊カメラマミヤフレックスPF(ポリスフレックス)が発売される。これは警察の鑑識用や学術研究用として開発された。
同年にクランク巻上げを採用し、多重露光防止機構の付いたC3プロフェショナルが発売され、この時からネームプレートがマミヤだけになり、前面下部にプロフェショナルのプレートが追加された。
1965年発売のC33プロフェショナルでシャッターのセルフコッキングが採用され、パララックスがファインダー内に自動的に表示されるようになる。更に220フィルム用の裏蓋が用意され交換できるようになった。
マミヤC33プロフェショナルがポピュラーになったため、その普及型として登場したのがC22プロフェショナル。1966年に登場したC22プロフェショナルはC33プロフェショナルからクランク、セルフコッキング、パララックス自動表示を省略したもので、巻き上げはC2と同じノブ式になった。C22プロフェショナルはマイナーチェンジを繰返し、C33プロフェショナルの機構を採用して裏蓋交換により220フィルムが使えるようになった。更にノブ式巻上げをラチェット式にして小刻み巻上げが出来るように改良されて、Cシリーズは高級タイプの3シリーズと普及タイプの2シリーズの2系統で進むようになった。
C22プロフェショナルは1968年にC220プロフェショナルにモデルチェンジ。担当したのはC22プロフェショナルにも関わった祝田稔。C220プロフェショナルではフィルム圧板回転により120フィルムと220フィルムを切り換えることが可能になった。同時に標準レンズにそれまでの105mmから80mmを採用。またシャッターをセイコーシャMXの0番シャッターからコパルの00番シャッターにして軽量化した。その後C220プロフェショナルは1982年にC220プロフェショナルfになった。プラスチック採用で軽量化、同時に巻上げノブは大型化された。
このC220プロフェショナルfとできるだけ部品を共通化して、更にボディをプラスチックにして大幅な軽量化に成功したのが1983年のC330プロフェショナルSである。
C | 1957年1月 36,000円 | ||
C2 | 1958年6月 36,500円 | ||
C3 | 1962年9月 38,300円 | ||
C33 | 1965年4月 48,000円 | C22 | 1966年3月 40,700円 |
C330 | 1969年10月 62,000円 | C220 | 1968年4月 34,900円 |
C330f | 1975年3月 82,000円(ボディ58,900円) | C220f 1982年3月 | |
C330S | 1983年9月 96,200円(ボディ66,000円) |
交換レンズ
マミヤセコール | 55mm F4.5 50,000円 | 65mm F3.5 33,600円 | |
80mm F2.8 | 80mm F3.7 | ||
80mm F2.8S 33,500円 | |||
105mm F3.5 42,000円 | 105mm F3.5DS 31,400円 | ||
135mm F4.5 | 180mm F4.5 | ||
スーパー | 180mm F4.5 55,000円 | 250mm F6.3 44,200円 |
[掲載文献]
魅力再発見・二眼レフ P96、107
楽しく使う二眼レフ P52
名機を訪ねて P77
カメラレビュー クラシックカメラ専科74 P13
カメラレビュー クラシックカメラ専科62
日本のカメラ P118
カメラの歴史散歩道 P321
写真工業 2008年10月 №714 P42
極上カメラ100 P137
世界の名作カメラ100 P115
マニュアルカメラ全集 P137
世界ヴィンテージカメラ大全 P74
中古カメラ完全カタログ5 P104