(絞りねばり)
35mm判レンズシャッター式一眼レフカメラ 画面サイズ 24×36mm
巻き上げ:レバー巻上げ、セルフコッキング
レンズ:テッサー45㎜ F3.5 前群交換で35mm、85mm、115mmになる。
距離調節:前玉回転
ファインダー:ペンタプリズム式、フォーカシングスクリーンはフレネルレンズによる空中像で明るい。中央にスプリットイメージとドーナツ状マット面を持つ。
クイックリターン機構はなく、ブラックアウトする。
シャッター:ビトイーン・ザ・レンズ方式のシンクロコンパーMXV、B、1～1/500
セルフタイマー付き
露出計:単独露出計内蔵
寸法・重さ:127×87×66mm、720g
発売当時の価格:92,500円(コンタフレックスⅠ)
35mmレンズシャッター一眼レフの始まりであり、最初の西ドイツのペンタプリズム式一眼レフでもあった。最初のモデルはコンタフレックスⅠ(1953年)。戦前の超豪華35mm二眼レフの名称が復活したカメラ。このモデルは1954年小型露出計を内蔵したⅡ型。
コンタフレックスの開発を指揮したのはザウアーであった。最大の課題は従来の一眼レフの欠点だったファインダー画像の暗さを明るくすることだった。採用されたのはマットガラスのファインダースクリーンをやめてフレネルレンズを使い、画期的に明るくなった。また、ファインダーの中心にドーナツ型のマット面を置き、その内側にメスカイルと呼ばれるピンと検出装置を組み込んだ。これは英語でスプリット・イメージ・ウエッジと呼ばれる。これは断面がクサビ型の2枚のプリズムを逆勾配で組み合わせたもので、接合した線上の像が一致するところでピントが合っている。
シャッターにはレンズシャッターを使った。これにより、フォーカルプレーン式よりコストは安くなったが、レンズ交換の自由度は小さくなった。また、カメラの構造は非常に複雑になった。シリーズ最初のコンタフレックスⅠ型の発売は1953年。市場では好評で、次々に新型を発売し、シリーズ全体で13機種、総生産台数は130万台を超え、ヒット商品となった。1972年まで製造された。
| Ⅰ型 | テッサーF2.8/45mm シンクロコンパー 1～1/500 B |
| Ⅱ型 | 同 同 セレン露出計 |
| Ⅲ型 | テッサーF2.8/50mm 同 ライトバリュー式 |
| Ⅳ型 | 同 同 同、セレン露出計 |
| アルファ | パンターF2.8/45mm プロンター 1～300 B |
| ベータ | 同 同 セレン露出計 |
| プリマ | 同 同 連動セレン露出計 |
| ラピード | テッサーF2.8/50mm シンクロコンパー 1～1/500 B |
| スーパー | 同 同 連動セレン露出計 |
| スーパーB | 同 同 セレン速度優先AE |
| スーパーノイ | 同 同 追針式セレン露出計 |
| スーパーBC | 同 同 CdS TTL |
| 126 | レンズ交換式 フォーカルプレーン CdS TTL |
[掲載文献]
ツァイス・イコン物語 P170
カメラの歴史散歩道 P112、126、256
クラシックカメラの世界 P72
クラシックカメラ倶楽部 P80
カメラレビュー・クラシックカメラ専科 20世紀世界のカメラ50選 №66 P70
カメラレビュー・クラシックカメラ専科 №82 P36
ノスタルジックカメラ・マクロ図鑑 Part1 P58
写して楽しむクラシックカメラ Part1 P41
こだわりのカメラ選び Part2 P114
マニュアルカメラ全集 P44
世界ヴィンテージ・カメラ大全 P45 20世紀☆カメラ1950～2000 P9
写真工業 2007年1月号(Vol65 №693) P50
中古カメラウイルス図鑑 P52
ちょっと触っていいですか P90
神立尚紀 図解・カメラの歴史 P102
