2019/10/09
Contax Ⅱa 1950~1961年
35mm判距離計連動式カメラ 画面サイズ 24×36mm
巻き上げ:ノブ巻上げ、セルフコッキング
レンズ:ゾナー 50㎜ F1.5
レンズマウント:バヨネットマウントによるレンズ交換式
距離調節:シュヴェンクカイル式連動距離計
シャッター:縦走り金属フォーカルプレーンシャッター、T、B、1~1/1250
一軸不回転式シャッターダイヤル。セルフタイマー付き
シンクロ:フラッシュ・シンクロの節点付き
第二次大戦後の「コンタックス」。旧西ドイツ・シュツットガルトの新しいツァイス・イコン本拠地で製造された。戦前のコンタックスⅡに比べて小型化され、メカニズムも改良設計された。
電気露出計付のⅢa型は翌年発売された。
1936年に出たコンタックスⅡ型はⅠ型と同じ名前で呼ばれているが、全く違うカメラである。1932年コンタックスⅠ型が市場にデビューした年にジーメンスから転職・入社したフバート・ネルヴィンが設計主任としてまとめられた。まず、距離計とファインダーを一体化した。ツァイス・イコンは当時の広告でこの機構を、メスズハー(Messsucher)と呼んだ。メスは計測、スハーはファインダーの意味だから計測ファインダーということになる。ライカは18年遅れてM3でメスズハーに辿り着いた。
このメスズハーにも特徴がある。カメラの距離計は二重像合致式が主流で、これは軍用の測距儀の流れを汲む方式だが、二重像を合致させる仕組みは、ミラーを基線の両端に置いて片方を偏角させるものがほとんどであった。コンタックスⅠ型でも最初はこの方式を取っていたが、途中からドレーカイル式(回転クサビ式)に変えた。ドレーカイル式はミラー式に比べ偏角素子の運動量が大きく精度・安定性が高い。ただドレーカイルの難点は視野が丸くなってしまうことだった。Ⅱ型ではシュヴェンクカイル式にして視野を矩形にした。これは、矩形の蒲鉾みたいな平凸ガラスを同じ半径Rの矩形の平凹のガラス上で摺動させて偏角する構造である。また光路に棒形プリズムを入れ像が縮むのを防いだ。
Ⅱa型では基線長が短縮されⅡ型の特徴が薄れた。
[掲載文献]
ツァイス・イコン物語 P135 163
カメラの歴史散歩道 P92、125
クラシックカメラ倶楽部 P20
カメラレビュー・クラシックカメラ専科 №80 P46 (Ⅲaの分解記事 P118)
カメラレビュー・クラシックカメラ専科 20世紀世界のカメラ50選 №66 P54
ノスタルジックカメラ・マクロ図鑑 Part1 P56
写して楽しむクラシックカメラ Part2 P10
マニュアルカメラ全集 P78
世界ヴィンテージ・カメラ大全 P45
神立尚紀 図解・カメラの歴史 P87
極上カメラ100 P36
20世紀☆カメラ1950~2000 P 6