2019/10/07

Exakta Varex VX 1950~1953年


1950年世界で初めて交換式ペンタプリズム・ファインダーを装備したカメラ。以後のエキザクタはファインダー交換式となった。
エキザクタのルーツは、1933年に発売されたベスト(127判)フィルムを使って、4×6.5cm判の画像を得るVPエキザクタであり、同時期にドレスデンにあった6×6cm判のレフレックスコレレと共にロールフィルム一眼レフとしてよく使われた一眼レフであった。最初の35mmフィルムを使うカメラは、キネ(映画用フィルムを使う意味)エキザクタと呼ばれた。キネエキザクタはVPエキザクタと同様にウエストレベルファインダーが固着されていたが、第二次大戦後の1950年から製造されたモデルのエキザクタ・ヴァレックスからファインダー交換式になり、ペンタプリズムが用意された。

形式:35mmフォーカルプレーン式一眼レフ
マウント:エキザクタマウント、レンズ交換式
標準レンズ:ビオター58㎜ F2(カール・ツァイス・イエナ) (レンズ№5547776)
シャッター:布幕フォーカルプレーン、T、B、12~1/1000秒
セルフタイマー時のスローシャッターは6~1/5秒
反射ミラー:レリーズするとアップ、巻上げで復元する。
ファインダー:ペンタプリズム、ウエストレベル交換式
寸法・重さ:152×101×96mm、930g(ペンタプリズム付)

ヴァレックスVX(1951年)、ヴァレックスⅡa(1956年)、ヴァレックスⅡb(1963年)、クイックリターン式ミラーとなったヴァレックスVX1000(1967年)、と続くが、イハゲー社がVEBペンタゴンに徐々に吸収されるにつれ、新型カメラの開発は困難になり、VX500(1969年)が最終型となり、1970年に製造が中止された。

[掲載文献]
クラシックカメラ倶楽部 P72
カメラレビュー「一眼レフの歴史とそのメカニズム」 P43
カメラレビュー・クラシックカメラ専科 №61 P72
カメラレビュー・クラシックカメラ専科 №68 P10
こだわりのカメラ選び Part2 P120
世界ヴィンテージ・カメラ大全 P87
写真工業 2005年11月号(Vol63 №679) P58
カメラスタイル №24 P62
20世紀☆カメラ1950~2000 P7
カメラスタイル22 「軍用カメラ」 P63

[分解記事]
カメラレビュー「クラシックカメラ専科」2001年 №61 P84