2019/10/18

Ⅲ (米国F)/(日本DⅢ) 1933年


初めて連動距離計が付いたDⅡ型にさらにスローシャッターを組み込んだモデル。Ⅱ型が登場した翌年すぐに投入された。実用的に完成したライカ。
スローシャッター・ダイヤルをボディ前面に配置したこのデザインは、以降のバルナック型の基本となる。距離計に視度調整装置が付き、アイピース部に設けられたレバーで距離計の倍率を変えることができるようになる。また、ボディ本体にストラップ用アイレットが付いた。

標準レンズ:エルマー50㎜ F3.5
スローシャッター:T、1~1/20秒
(高速側シャッター・ダイヤルを<1-20>の目盛に合わせる)
高速側シャッター:1/30~1/500秒

1939年まで、76,457台生産された。

1932年生まれの「ライカⅡ型(日本DⅡ型)」は連動距離計を組み込み、当時の最新高機能を持ち、ライカの名声を不動のものとした画期的な新型カメラだったが、コンパーなどの高級レンズシャッターに対してスロー秒時の不備が弱みであった。

[掲載文献]
クラシックカメラの世界 P28
世界ヴィンテージ・カメラ大全 P13
写して楽しむクラシックカメラ Part2 P4
だわりのカメラ選び Part2 P46
神立尚紀 図解・カメラの歴史 P52