リコーは1936年設立の理研感光紙(株)が前身で、青写真用の感光紙を生産する会社だった。
初代リコレットは1953年発売。Sではセルフコッキング機構を盛り込んだため鏡胴にいかついカバーが付いた。リコーの35mmカメラでは最も安価なカメラであった。
リコレットS発売の翌年1954年、距離調節がヘリコイドになって距離計に連動する、トリガーレバー付のリケン35が発表された。価格はケース付16,500円であった。多分これが基本設計であった。
形式:35mmレンズシャッター・カメラ 画面サイズ:24×36mm
巻上げ:ノブ式巻上げ、セルフコッキング
レンズ:リケノン 45mm F3.5 絞り:F3.5～16
距離調節:前玉回転、最短撮影距離3フィート
シャッター:リケンシャッター、B、1～1/100秒 シンクロ:コダック式接点
距離計:なし
ボディ:ダイキャスト
寸法・重さ:140×77×67mm、560g
発売時価格:6,800円(ケース付8,300円リコーフレックスⅥと同じで、リコーの35mmカメラでは最も安価なもの)
設計者:藤本栄(リコーフレックスの設計者でもある)
[掲載文献]
クラシックカメラの世界 P43 日本のカメラ P134
写して楽しむクラシックカメラ Part3 P138
